ボランティアが預かる意味

先日夕暮れ時、ミックスの3か月ぐらいの子犬を散歩させているご家族を見かけました。

ワンコは、怖がりさんのようで、何かが怖かったのか、リードで引かれても足が完全にストップ!でも、飼い主さんは、力ずくでぐいぐい引くので、ワンコは、ずるずる~っと引きずられ、飼い主さんは、怒って、何か言って、嫌々抱っこして去っていきました。

 

その方に、話を聞いたわけではないので、勝手な推察ですけど、

もともと怖がり気質の子犬、慣れない外の世界で、音や雰囲気で、もう限界だったんと思います。

アニサポでも、そんな子何頭もいました。

散歩に行けない、歩けない、怖くて怖くて動けない。

そんな気質の子もいるんですよね。

小さな小型犬なら、まぁ、ずっと抱っこしたらいいんですけど、これから、10キロ超えていくミックス犬、いつまでも抱っこってわけにはいきません…

 

フツー、子犬って、無邪気で、コロコロ歩き回って楽しく・・・ってイメージありますよね…だから、この飼い主さんもそんなお散歩を想像して、飼い始めたんじゃないのかなぁ…

 

だけど、その子は違ったんですね。

だからどうしてこんな行動をとっているのかわからず、どうしたらいいのかもわからずイライラしちゃっっているんですね。せっかくの楽しいお散歩タイムが…

もし飼う前に、「この子は、散歩が苦手ですよ。こうやって慣らしてあげてくださいね」とアドバイスがあったら、こうならなかったと思うんですけど…

 

わざわざ、ボランティアから犬猫をもらうって、

なんか、いろいろうるさく言われそうな気がするかもしれませんが、

きちんとしたボランティアなら、健康面のケアはもちろん、その子の性格や癖も、よく見てご紹介できますので、今後飼ううえで、参考になると思うし、対策もできると思うんですよね…

上手にその辺も利用してもらうといいのにって思います。

 

 

先日もですね、

名古屋市愛護センターさんから、ワンコを引き出したんですけど、自宅に連れてきてみると、センターさんで見せていた姿と違うところが見えてきたってことがあったんです。

えっと、その子、とっても人懐っこい子なんですけど、なぜか?暗い時間にスーツで帰宅する旦那に歯をむいて、すごい吠え付くんです。旦那にはすごく懐いているのに。スーツで帰宅すると、ギャオギャオ吠えて、大急ぎで、1分後にTシャツ・短パンに着替えて行くと、もう、しっぽ振ってキャンキャン甘えるっていう…いや~、中身同じ人なんだけど~わからないの?って、すごい不思議。

名古屋市愛護センターさんは、とても丁寧にお世話して日々の様子も細かく記録されて、どんな子か詳しいレポートもつけて渡してくださるんですけど、「フツーのお家で暮らすとどうか?」は、ボランティアが自宅に連れ帰ってみないとわからないところもるんですよね・・・これはセンターさんが悪いわけではなくて、ここが今後のボランティアの存在意味っていうことだと思います。

 

どこのセンターや保健所も、

さっ処分ゼロを、目指すっていう時代になってきました。

捕獲されて3日で処分、って時代は終わりつつあります。

ボランティアが処分主義の保健所と対抗するように、必死になって無理してでも、保護しなきゃいけない時代は終わりつつあります。

 

じゃ、ボランティアって、何したらいいの?っていうことがこれから出てくると思います。アニサポでは、処分されないように、とにかく保護する…シェルターや、保護施設を作ってたくさん保護するっていう方向は全く考えられないって思ってます。

自宅で、人と一緒に暮らす経験をしてもらって、その子のことを見極め、丁寧に譲渡していきたいです。

 

処分されないように保護する

のではなくて、

譲渡するために保護する

 

そういった考え方で、やっていきたいなぁと思っています。